あなたの危機対策は万全ですか?
用地職員が現地踏査や境界立会、土地評価等の目的で危険地帯に入ることが多く、その際、身の危険にさらされている。
不動産鑑定士 荻原松雄
クマにおそわれる
私はクマに遭遇したことがあります。沼田市利根町(旧利根村)の山林で、7月23日に遭遇しました。私の目の前約20mを通過していくのです。近くを舗装道路が通っていて車も通っていて近くに人家もあるので、クマは出ないだろうと油断していました。そのとき私は持っていたポールで立木をたたいて音を出しました。私の存在をクマに知らせて、クマがこっちへ向かって来ないようにと思ってです。クマはこっちを気にする様子もなく、悠々と通過していきました。その写真を撮りましたが暗くて現像できませんでした。平成13年5月に、群馬県水上町藤原地区や、沼田市の山林、片品村越本地区や東小川地区、桐生市梅田地区桐生川上流高仁田沢付近に冬眠からさめたクマが出没しています。4〜5月はクマが冬眠から覚めてえさを探し回るので特にあぶない。孟宗竹林はえさのタケノコがあるので非常に危ない。冬眠からさめた三ヶ月間はスギやヒノキの皮はぎをして樹液をなめるのでスギ・ヒノキ林は危ない。
群馬県片品村の武尊山はクマの生息地といわれています。用地職員は十分注意しましよう。
ちなみに、武尊山は私の飲友達で同級生の小栗監督が映画「眠る男」を作ったロケ地です。ブナ林が広がる水源の森でもあります。
昔は宝川温泉で自然のクマがビールをラッパ飲みしたり温泉に入浴していました。
最近、松井田町入山や嬬恋村田代や長野原町倉淵村境界の二度上峠、六合村にもクマが出てますよ。
前年の秋、山の実りが豊かだとクマが繁殖するので、その翌年は特に被害にあいやすい。
4月から11月がクマに遭遇する危険が多くなっています。
群馬県内には野生のクマが現在500頭程度いるとされています。
クマよけの鈴を付けるか笛を持って山にはいりましょう。鈴はワークマンとか釣り具屋さんかアウトドアショップで売ってます。
笛を吹くとクマと間違えられて猟師に撃たれるのを防ぎます。
岩をたたいて音を出すのもいいですよ。ただし近くに釣り人がいる時はしないように。魚が逃げてしまいますから。
ラジオをつけるといいといわれてますが、私の経験では、山奥には電波が届かず音が出ないことがあります。
なお、声や音を出していても母クマに襲われた例はあります。
食べ物は持ち帰って、クマのエサにならないようにしましょう。
山ヒルに 喰われて悲し 用地マン
これは、私が昔、用地職員をしていた時、現地踏査をしていて山ヒルに喰われて、上司が作ってくれた句です。
ちなみにこの句は、用地ジャーナルの用地川柳に入選しました。
ヒルは、川の中ばかりでなく、山にも山ヒルがいるんですよ。
群馬県松井田町碓氷峠周辺の山林で喰われました。事務所へ帰って安全靴を脱いでみたら茶色い山ヒルが5匹入っていて、血が流れていました。
安全靴のひもをしっかりしばってありましたが、地面の山ヒルが、わずかのすきまから入り込んできたようです。出血はしばらく止まらず、ウミが出てリンパ線がはれあがりました。恐怖です。群馬県内では水上町や中之条町や妙義町の山林にも山ヒルがいるといわれています。木の上からも降ってくることがあるそうです。
中之条町地内では山ヒルキラーをまいています。山ヒルがくっついているのを見つけたら塩をかけるのが良いでしょう。食われた後は水で毒を洗い流しましょう。湿気の多い山林を歩く時は時々靴を脱いで確かめるとか注意が必要です。林業経営者が使用しているゲートルのようなものを足に巻くと多少効果がありそうです。
山ヒルは人間の吐く息や体温に敏感に反応します。日本ヤマヒルの被害は5月から10月に多く、カモシカ等の野生動物の血を吸うので、野生動物の多い山林に多い。食いついた時、ヒルジンという物質をだすので血が止まりにくく、また、モルヒネのような物質を出すので痛くないので気がつかない。
ここで私も用地川柳をひねりだしました。
用地マン 買うは地主の 自販機で
竹やぶで ヘビにおどされ 単価下げ
番犬に 吠えられ悲し 鑑定士
鑑定士 事例無ければ ただの人 お粗末
マムシに咬まれる
私がマムシに出会ったのは、群馬県吾妻郡地内を流れる吾妻川のそばで、周辺に家が多い場所です。マムシはおとなしくしていました。
群馬県内では自然の豊かな榛名山麓や赤城山麓、吾妻郡等の山や丘陵地にマムシが多いと言われています。マムシは、毒蛇であり頭が三角形で体に茶色の斑点があり、体はやや小型で尾が細くなっています。群馬県藪塚本町地内のスネークセンターでマムシはどういうものか見て確認しておきましょう。マムシによる被害は、山村部で7月から9月に多く発生しています。蛇による咬症では体に近い方を強くしばり、毒を絞り出した後、血清のある医療機関で診てもらいましょう。ただし口の中に傷があると、口で毒を吸い出すのは危険です。
用地買収の前に血清のある病院を把握しておきましょう。
群馬県藪塚本町の、日本蛇族学術研究所には色々な蛇の血清が用意してあって、この血清がパトカーや飛行機で運ばれたりしています。
木の根などに手を伸ばす前とか、薮等に入る時はマムシがいないかよく確認しましょう。厚手のズボン、軍手、長靴を履き、棒でかき分けて薮等に入りましょう。マムシを見つけたら静かに離れれば一応安全です。ヤマカガシも毒があります。
スズメバチに刺される
スズメバチは、8月から10月が新しい女王バチが生まれる時期であり、巣も大きくなってハチが攻撃的であり、刺される事故が多いので注意が必要です。用地職員はハチを見つけたら近づかないようにしましょう。ハチの巣を見つけても、巣をゆすったり近づいたり、石を投げたりしないようにしましょう。夏が特に暑く雨の少ない年は大発生します。
体の露出部分が刺されやすいので、なるべく長袖の服を着て、長ズボンをはき、白っぽい帽子をかぶりましょう。
香水のにおいが残っているとハチが寄ってくるので危険です。
ハチは黒い色に攻撃性を持つので、黒い髪や黒い衣類は危ない。白っぽい服が安全です。
ハチが近寄ってきたら手を縮めて後ずさりするか、何匹もおそってきたら一目散に逃げましょう。
ハチに刺されたら刺された部分を水で洗って冷やし、安静にし、医者に診てもらいましょう。
以前にハチに刺されたことのある人は、ハチ毒アレルギーがあり、二度目に刺されると死に至ることもあり特に危ないです。
落石に当たる、転落する
私が昔、上信越自動車道用地買収をしていた時、現在の碓氷・軽井沢インターチェンジ及びその周辺ですが、広大な筆の潰地部分は裾野のほぼ平坦な山林ですが、筆としては山頂まで伸びているので、山頂まで確認のため数人で50度位の傾斜した山を木の根にすがりながら登っていきましたが、浮石が多く上を登る人が発する落石が落ちてきました。
群馬県内には風化した安山岩の山や、花崗岩の山が多く落石の被害をうけやすい。人が登っていくその真下から山へ登らないようにしましょう。
落石の多い所や急斜面では必ずヘルメットをかぶりましょう。 こんな険しい山や谷に高速道路やインターチェンジができてしまいました。技術の力ってすごいですね。
また、群馬には火山が多く、軽石の斜面は崩れやすくて転落しやすいので気を付けましょう。榛名山二つ岳北東方の山には軽石がたまっています。
私は最近、雨の降り止んだ直後に山林を調査中に、80度くらいの急傾斜地から滑り落ちました。そのときとっさにとった行動は、スキーの横滑りで真下にずり落ちるような姿勢をとって、長靴でずり落ちました。つまり、山側に見を預け、足を下にして横向きにずりおちました。その結果、怪我はありませんでした。芸は身を助けるを実感しました。遠回りでもなるべく安全なコースを通るようにしましょう。
手袋は軍手ではなく、白系の皮手袋のようなものを使用しましょう。軍手では、落ちていくときなど、木の枝につかまろうとしても、すべってしまうからです。
ストレスにさらされる
私の親しい友人のAさんは、「用地取得実務でストレスが大きく、そのため体が太ってしまった」と言っていました。
常識的にはストレスで痩せると思うでしょうが、太るものなのですね。その原因は、ストレスにより不安を感じ防衛本能が働いて、食えるうちに食いだめしておこうという気持ちになるためといわれています。
用地実務では用地買収しなければならないという考えがストレスになり、過分な仕事を引き受けるとストレスになり、さらに地権者をはじめ色々な人との人間関係や、招かれざる客の来襲もストレスになる。用地マンは、自治体職員の中では、収税、福祉担当職員とともに最もストレスが多いと言われています。
ストレスは血管の大敵で、血管をぼろぼろにします。ストレスが過剰だと交感神経を緊張させ、血管の廻りにからんでいる自律神経からカテコールアミンというホルモンが分泌されて、これが血管を締め付けて血管を収縮させて血圧を上昇させ、コレステロール値や中性脂肪を増やし、動脈硬化が進んで心臓や脳の血管を傷めることになる。狭心症や心筋梗塞につながることがあるそうです。
ストレス解消によい栄養は、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンC、ビタミンEや、タンパク質、カルシウム、カリウム、マグネシウム、パントテンサン、DHAということになっており、これらを含む食品は納豆、イワシ等の青魚、レバー、ココア、ラッキョ、豚肉、タマゴ、海草、チーズ、牛乳、小魚、ゴマ、小麦胚芽、ジャガイモ、リンゴ、バナナ、カボチャ、アーモンド等です。
ヨーグルト等のビヒズス菌はストレスにより弱った肝臓を守るそうです。
ストレス解消のためには、趣味を楽しんだり、運動、好きな音楽を聴く、カラオケ、深呼吸する。入浴する、充分寝る、起床就寝時刻を一定にする、笑う、挨拶したり親しい人と話をする、やっかいな事は頭にためこまずメモをする、ストレスがあってあたりまえと思う、等といわれています。 荻原事務所にいらっしゃればストレス解消になりますよ、癒されますよ(笑い)。。。。。
パソコンにウイルスが侵入する
平成13年はウイルスのNIMDAや、WORM BADTRANS.Bが大発生しました。
ウイルスに侵されると、大変な恐怖に襲われ、顔面蒼白で顔はひきつり、メシものどを通らない状態になります。
WORM BADTRANS.Bはアメリカ生まれで、メールソフトのアウトルックエクスプレスに勝手に侵入し、以前メールをやりとりした相手に勝手にウイルスの付着したメールを送りつけます。WORM
BADTRANS.Bの被害を防ぐ方法の一つは、アウトルックエクスプレスのアドレス帳にアドレスを書込んでおかないこと、受信済みアイテム及び送信済みアイテムはすべて削除しておくことです。さもないと残っているアドレスに勝手にウイルスを送られてしまい、二次感染の原因者となってしまいます。あやしい添付ファイルや警告のついているファイルは開かないようにしましょう。REの記号の付いた添付ファイル付きメールは特に注意が必要です。WORM
BADTRANS.Bに感染するとMAILER-DEAMONという相手先からメールが届くようになります。アウトルックエクスプレスでは、ウイルス付きのメールを削除しようとしてそのメールを選択しただけでウイルスに感染します。ウイルス付きのメールを送ってしまったら、すぐに相手に電話で連絡するほかIPAに通知しましょう。
NIMDAはアメリカ生まれであり、ホームページを閲覧しただけでも大切な用地関係データー等を破壊してしまいます。エクセルのマクロを有効にするのは特に危険です。
一般的に、ウイルス対策としては、WINDOWSやIEやOEのUPDATEをこまめに実行して、ウイルスの侵入するすきまを埋めておきましょう。ウイルス駆除のソフトは最新版をインストールしておきましょう。
データーはバックアップをとっておき、インターネットに接続しないパソコンを別に確保しておきましょう。プロバイダーのウイルスメール対策サービスを利用しましょう。
ウイルスに入られてしまった場合についての対処方法の情報収集をトレンドマイクロ等のホームページや精通者、雑誌等から常日頃から行っておきましょう。ウイルスに入られてしまったら、完全にウイルスを駆除するか、ウインドウズを再インストールしてからパソコンを使いましょう。
HOMEへ